高崎市議会たかさき未来

 

令和6年度に必ず実施すべき主要施策

 

1.DXの積極的な推進

1)      行政システムのデータ化、手続きのオンライン化、納税等のキャッシュレス化だけでなく、AIの積極的な導入により、市民の利便性を飛躍的に高めること。

【総務部】情報政策課

本市では、税金・料金の納付や文化施設等の入館料・施設使用料等のキャッシュレス決済を実施しているほか、電子申請につきまして、今後も手続き拡大に取り組むことで市民の利便性を高めてまいります。

AIの積極的な導入につきましては、職員の事務において生成AIの利用を開始しております。今後は、AIの市民向けの活用につきまして、関係課とも協議のうえ、研究を進めてまいります。

2)      職員の効率的な業務向上のために、1人1台ノートパソコンまたはタブレット端末を支給すること。(幼稚園・保育所等の外部機関も含む)

【総務部】情報政策課

職員用パソコンの配備状況につきましては、事務職員への配備は1人1台を達成していますが、事務職員以外への配備は業務に応じた配備を行っているため、1人1台の配備とはなっておりません。

なお、保育園のパソコンの配備につきましては、正規職員に対して1人1台のパソコンの配備を進めてまいります。

3)      通話音声分析・モニタリングシステムや、リアルタイムテキスト化など、AI機能を積極的に活用し、福祉窓口の相談機能を高めること。

【総務部】情報政策課

AI機能を有している通話音声分析・モニタリングシステム等につきましては、福祉関 連窓口をはじめ、市民対応する課においては有効と考えております。関係課とも協議のうえ、研究を進めてまいります。

4)      リモート会議や遠隔操作等を積極的に活用し、在宅勤務を可能にすることで、業務の効率化・省力化を図ること。

【総務部】情報政策課

行政のデジタル化につきましては、モバイル端末の整備やセキュリティ対策等、今後増加していくWeb会議や電子的な行政手続に柔軟に対応できるよう、基盤整備を進めてまいります。なお、在宅勤務の実施につきましては、市民サービスへの影響を踏まえ、引き続き研究してまいります。

 

2.学校教育の充実

1)       不登校対策や、ヤングケアラーSOSの担い手でもあるスクールソーシャルワーカーについて、さらに増員を図ると同時に、処遇の改善も図ること。

【学校教育担当】学校教育課

スクールソーシャルワーカーにつきましては、これまで段階的に増員しており、来年度は1名の増員を行い8名体制とし、市内学校を8つのエリアに分けてきめ細かな支援を行う計画です。

家庭状況等を的確に把握し、適切な支援につなげることができるよう、今後も計画的な増員や人員の配置について配慮してまいります。また、スクールソーシャルワーカーの処遇につきましては、子どもたちの悩みを解決するための専門的な知識を持った人材を確保すべく、研究してまいります。

2)       不登校対策のために、フリースクールとの連携を強化すること。

【学校教育担当】学校教育課

市教育センターの不登校担当職員が市内外のフリースクール等に出向いて情報収集を行うとともに、市内の小・中学校を訪問しフリースクール等の情報を積極的に伝えております。市教育センターを核としたフリースクール等との連携につきまして、今後も研究を進めてまいります。

3)       自転車事故の増加を鑑みて、交通安全教育を強化すること。

【学校教育担当】健康教育課

市教育委員会では、市内小学校3年生全員を対象に、和田橋交通公園において自転車交通教室を実施し、交通ルールを守る事の大切さを教えるとともに、自転車の正しい乗り方やマナー等の実技指導を行っており、自転車事故の防止に向けた安全教育に取り組んでおります。

また、中学校入学時には、警察や交通安全協会等による交通安全教室を行い、登下校のほか日常的な自転車利用時の安全運転マナーの向上を図っており、今後も交通安全教育の充実に努めてまいります。

4)       子どもを性被害から守るために、妊娠の過程までをきちんと取り扱った性教育を、本市独自のカリキュラムで実践すること。

【学校教育担当】健康教育課

性に関する指導は、学校全体で共通理解を図りながら、発達の段階を考慮しつつ教育活動全体を通して行っております。また、中学校では保健体育等の授業のほか、産婦人科医や助産師等の外部講師を招き、性教育講演会を実施しています。

5)       いじめ問題等に対応するために、LINEを活用した相談窓口を開設すること。

【学校教育担当】学校教育課

本市では、いじめ・SNS電話相談やメール相談を開設し、小・中学生とその保護者に対する相談体制を整えております。

6)       食育の観点から、学校給食における地場産物の使用割合の目標値50%を、早期に実現するとともに、オーガニック給食を推進すること。

【学校教育担当】健康教育課

市の学校給食につきましては、農協、関係部局等と連携し、収穫量、収穫時期、生産者等に関する情報の共有を行い、地場産物の安定供給、利用促進に取り組んでおります。

今後も、全施設で地域の特色を生かした、生産者の顔が見える、安全・安心でおいしい地場産物を積極的に使用できるよう献立の工夫を図ってまいります。

7)       LGBTQ理解教育について、幼児期~高校まで、絵本の提供やガイドブックの配布、教職員向けのガイドライン作成など、積極的に推進すること。

【学校教育担当】学校教育課

各学校では、文部科学省作成の冊子「性同一性障害や性的指向・性自認に係る、児童生徒に対するきめ細かな対応等の実施について」等を用いて、教職員のLGBTQへの理解を深めております。

また、児童生徒に対しては、いじめ防止をはじめとした人権教育に取り組むことで、LGBTQに対する認識を発達段階に応じて高め、男女の役割に関する固定的な観念やそれに基づく差別を無くすことができるよう取り組んでおります。

8)       特色ある教育を推進するために、小中一貫教育について、9 年間一貫カリキュラムに基づく教育を、実証実験的に開始すること。(例えば、新町第一小学校~新町中学校など、至近距離に立地する小中学校などで)

【学校教育担当】学校教育課

小中学校では、9年間を見通して必要な資質・能力の育成を目指す教育を行うことが大切であると考えており、同一中学校区内の小・中学校間の連携を図るため、小中連絡協議会を開催し、中学校区ごとの学習指導のガイドラインの設定や、中一ギャップ解消のための取組などを行っております。

 

3.小中学校の環境整備

1) 校舎の長寿命化を図るため、現状調査を行い、中長期展望に立った改修計画を、早急に策定すること。

【教育部】教育総務課

学校施設につきましては、日常点検や専門業者による法定点検等に基づき、建物の劣化状況の把握および適切な維持管理に努めており、令和6年度においても、外壁改修や屋上防水改修、給水設備改修等、施設の長寿命化につながる工事を計画しております。

2) 備品購入費、図書費を増額すること。

【教育部】教育総務課

備品購入費につきましては、各学校において必要な物品が購入できるよう、図書費につきましては、国の定める蔵書標準を満たすよう予算の確保に努めてまいります。

3) センター方式の学校給食を、早急に自校方式に転換すること。

【学校教育担当】健康教育課

自校方式につきましては、校舎の建替え・大規模改築時等や給食センターの老朽化を総合的に判断し移行を進めたいと考えております。

4) 体育館および、すべての特別教室のエアコン設置を、スピード感をもって進めること。

【教育部】教育総務課

学校体育館のエアコンにつきましては、子どもたちの熱中症等の健康被害防止と避難所の環境改善のため、これまでの災害において避難者の多かった地域の学校から、昨年度より設置を進めております。今後も、関係部局と連携し、避難所としての利用状況等を考慮しながら、順次設置してまいります。

また、特別教室へのエアコン設置につきましては、学校要望に基づき理科室や音楽室など使用頻度の高い特別教室への設置が完了しております。エアコン未設置の特別教室につきましては、教室の使用状況等を確認しながら個別に検討してまいります。

5)   小中特別支援学校の女子トイレに、生理用品を配備すること。

【学校教育担当】健康教育課

各学校では、保健室に生理用品を常備しており、児童生徒の申し出により養護教諭が手渡しております。

6 自校方式の給食室のエアコン設置を、スピード感をもって進めること。

【教育部】教育総務課、【学校教育担当】健康教育課

給食室へのエアコン整備につきましては、今年度、小学校1校、中学校1校のエアコン設置が終了し、今後も順次整備を進めてまいります。

7) 通学路の安全確保のため、路面表示の塗り替えに合わせて、横断歩道の塗り替えを積極的に実施すること。

【建設部】管理課、道路維持課

通学路の交通安全対策につきましては、令和4年度から3年間で重点的に実施し、学校関係者や警察と連携を図り、児童の安全確保に努めてまいります。

 

4.子ども・子育て支援の推進

1) 児童相談所の整備にあたり、スーパーバイズを配置すること。

【児童相談所担当】児童相談所準備室

児童相談所の設置にあたっては、児童福祉法及び児童相談所運営指針により、職務にあたる児童福祉司・児童心理司の指導及び教育を行う指導的職員(以下、スーパーバイザー)の配置を行う必要があります。

本市としても、令和7年度の児童相談所開設を見据え、スーパーバイザー級の経験を持つ職員の公募や職員派遣による実務経験の蓄積など、積極的に人材の確保・育成に努めてまいります。

2) 児童相談所に、子どもアドボケイトの仕組みを導入すること。

【児童相談所担当】児童相談所準備室

子どもアドボケイトにつきましては、令和4年の児童福祉法改正により、入所措置や一時保護の際の子どもの意見聴取の仕組みを設けることが規定されましたが、児童相談所の準備を進める中で、研究を進めてまいります。

3)  放課後児童クラブについて、希望する児童が全員、学年を問わず、利用できるようにすること。

【子育て支援担当】こども家庭課

本市の放課後児童クラブにつきましては、利用を希望する児童を全員受け入れていただくよう各クラブへお願いしており、クラブの施設が利用児童の増加などにより手狭になった場合は、地域の方々からの要望をよくお伺いし、拡充を図ってまいります。

4) 放課後児童クラブの運営方法について、保護者負担を軽減するため、社会福祉法人やNPO法人など、外部委託を推進すること。

【子育て支援担当】こども家庭課

本市では、放課後児童クラブ運営に携わる保護者の方々などの過度な負担とならないよう、労務管理や会計業務などの外部委託を推奨し、その費用を支援しており、現在では、必要とされる全てのクラブで外部委託されております。

5) 老朽化した公立保育所の施設整備を、早急に始めること。

【子育て支援担当】保育課

公立保育施設においては、経年劣化などの影響により修繕等が必要な箇所につきまして、園児の安心・安全な保育に支障が生じる箇所を優先的に対応しております。今後は予算の増額等を図りながら、順次対応してまいります。

6) 公立保育所の3歳以上児に対する主食の提供について、対応可能な保育所から、早急に開始すること。また、すぐに可能でない保育所については、それを可能にする環境整備に、早急に取り掛かること。

【子育て支援担当】保育課

3歳以上児の主食の提供につきましては、施設の構造面や、職員の増員などの人材面での課題がありますので、研究してまいります。

7) 公立保育所および公立幼稚園の今後のあり方について、認定こども園化など、早急に検討を始め、計画的に進めること。

【子育て支援担当】保育課、【学校教育担当】教職員課

公立保育所におけるこども園のニーズは低いものと考えております。今後も引き続き、保育ニーズに応え、また、園児の健全な心身の発達を図ることを目的に保育を実施してまいります。

公立幼稚園では、幼児一人ひとりの特性等の多面的な理解と、少人数ならではの発達の課題などに応じたきめ細かな保育を行っています。

今後も、きめ細かな保育を希望する保護者や発達の課題などに応じた保育を希望する保護者など、多様化しているニーズに応えていくように努めてまいります。

8) 産後うつ対策として、宿泊型産後ケアサービスを、市内医療機関等で、早急に始めること。

【保健医療部】健康課

宿泊型産後ケアサービスにつきましては、市内の産科医療機関での実施が想定されるところ、夜勤に対応する助産師や看護師の新たな確保など人員体制や設備の充実が必要になりますが、24時間対応が必要な産科医療機関では医療スタッフの確保が難しくなっている状況もあります。宿泊型の産後ケア事業につきましては、これらの状況などを注視しながら研究してまいります。

9) 里親・児童養護施設からの自立支援のために、運転免許取得費用を助成すること。

【児童相談所担当】児童相談所準備室、こども救援センター

本市といたしましては、令和7年度の児童相談所開設を見据え、里親や施設の元で暮らす児童が安心して社会に踏み出せるよう、社会的養護の在り方について、更に研究してまいります。

10) 虐待や性暴力から子どもたちを守るために、すべてのこども園、保育所、幼稚園、小中学校、特別支援学校で、CAP(子どもへの暴力防止プログラム)を導入すること。

【子育て支援担当】保育課、【学校教育担当】教職員課、学校教育課

本市においては、平成24年度から「学校におけるいじめ防止プログラム」を全学校に導入し、全教育活動を通して子どもたちの人権意識を高めるとともに、保護者や地域に対しても人権意識高揚のための啓発を行っております。

CAP(子どもへの暴力防止プログラム)については、今後研究してまいります。

11) 児童館および総合保健センター1階のキッズスペースの遊具を充実させること。

【子育て支援担当】こども家庭課、【保健医療部】保健医療総務課

児童館の遊具につきましては、例年、指定管理者における予算の範囲内で利用者の要望を踏まえつつ適宜購入し、充実を図っております。今後につきましても、利用者の声を良く伺いながら、遊具の充実を始め、適切に児童館事業を実施してまいります。

総合保健センター1階のキッズルーム内の遊具につきましても、今後、小さなお子さんの誤飲やけがなど、安全面に配慮した遊具の設置を研究してまいります。

12) 屋内の大規模な遊び場を、本市直営で整備すること。

【子育て支援担当】こども家庭課

本市における大規模な屋内遊び場の整備につきましては、子育て中の方々からも期待する声を多くいただいておりますので、高崎駅東口栄町地区市街地再開発事業の施設計画の中で、子どものための室内遊技場を整備する方向で検討を進めてまいります。

13) 少年科学館について、老朽化している機材を入れ替え、新規展示を導入すること。

【総務部】文化課

高崎市少年科学館の展示物は、デジタル技術を活用しているものが少なく、保守点検を行いながら修繕等を実施し運用しているところですが、利用状況等、様々な条件を考慮しながら研究に努めてまいります。

14) 子宮頸がんワクチンの副反応への対応について、医師の診断に時間がかかるため、認定されるまでの期間について、本市独自の医療費助成を行うこと。

【保健医療部】保健予防課

各種予防接種の副反応にかかる医療費につきましては、予防接種法の規定に基づきワクチンを接種したことにより健康被害が生じたと厚生労働大臣が認めた場合において、医療費や医療手当等が給付される制度となっております。そのため、ワクチンとの因果関係が明らかになっていない段階において、本市独自の医療費助成を行うことは慎重に判断する必要があるものと考えております。

 

5.障がい者等への福祉の推進

1) 公共施設および市道の点字誘導ブロックを総点検し、破損部分の改修を促進すると同時に、弱視の方にも分かりやすい、黄色に改修すること。

【財務部】管財課、【福祉部】障害福祉課、【建設部】管理課、道路維持課

点字誘導ブロックにつきましては、公共施設においては引き続き職員による日々の点検により、また市道においては職員による道路パトロールや危険箇所総点検を通じて破損状況の把握に努め、破損等が見つかった場合には速やかに補修を行い、安全確保に努めてまいります。

2) 「高崎市における障害者施設等からの物品等の調達方針」に基づき、障がい者施設等に、さらに積極的に、公共事業を発注すること。

【福祉部】障害福祉課

本市では、障害者施設等からの物品や役務の調達を積極的に推進するため、調達方針を策定しているほか、各部局に対し調達に関する定期的な情報提供や障害者就労施設との連携強化等の取組を行っております。

今後も、これらの取り組みを継続・強化してまいります。

3) 障がい者の福祉医療費について、本市単独で、助成対象を拡大すること。

(身体障害者4級まで、すべての知的障害者・精神障害者に拡大すること。)

【市民部】保険年金課

本市における助成対象の拡大につきましては、県の助成制度の見直しや国の医療施策の動向を見据えながら、財政面も含めて慎重に研究してまいります。

 

6.生涯教育環境・スポーツ環境の充実

1)     地区公民館および文化施設のトイレを、すべて洋式化すること。

【総務部】文化課、【公民館担当】中央公民館

各文化施設のトイレ洋式化につきましては、改修工事を実施したことにより洋式化率は87%となっております。今後も幅広い利用者に配慮する施設となるよう、必要に応じて整備を進めてまいります。

また、市内公民館のトイレにつきましては、順次、洋式化を進めているところであり、令和5年度末における洋式化率は67.8%となる予定です。

2)     地区公民館および文化施設のバリアフリー化を図ること。(段差の解消、エレベーターの設置など)

【総務部】文化課、【公民館担当】中央公民館

これまでにも文化施設におけるバリアフリー化に取り組んでいるところですが、今後も引き続き、施設利用者の利便性を図るため、移動の妨げとなるものを取り除けるよう検討してまいります。

また、市内公民館につきましては、玄関先のスロープ化をすべての館で終了しており、引き続きできるものから取り組んでまいります。

3)     文化・スポーツ施設など、あらゆる公共施設に、フリーWi-Fiを開設すること。

【総務部】情報政策課

本市では、フリーWi-FiTakasaki Free Wi-Fi」を高崎芸術劇場や高崎アリーナ、清水善造メモリアルテニスコートなどに導入しております。また、高崎駅周辺や榛名地域におきましても、インバウンド需要を見込んだフリーWi-Fiを導入しております。

今後は利用者ニーズや費用対効果を踏まえ、フリーWi-Fi環境の整備、拡充について研究してまいります。

4)     市民スポーツパークまたは烏川2号緑地(根小屋地区)に、本格的な「スケートボードパーク」を整備すること。

【都市整備部】公園緑地課

市民スポーツパークおよび烏川2号緑地(根小屋地区)につきましては河川区域内であり、大規模な造成や工作物の設置につきましては河川法の制限を受けるため、河川管理者(国土交通省)の意見を伺いながら研究してまいります。

5)     LGBTQのパートナーシップ認定制度を創設し、証明書の発行だけでなく、市営住宅への入居を、家族として認めるなど、具体的かつ理解ある制度設計をすること。

【市民部】人権男女共同参画課、【建設部】建築住宅課

現時点では、本市においてパートナーシップ認定制度を導入する予定はありませんが、今後の国の検討状況や取組を注視してまいります。

なお、現在本市では、群馬県のパートナーシップ制度に基づく宣誓受領証の発行を受けた方は市営住宅に入居することが可能となっております。

 

7.公共交通の見直し

1) お店ぐるりんタクシーについて、利用状況調査を行い、中心市街地の交通量調査など、中心市街地の回遊性への貢献度なども鑑みて、運行時間等を見直すこと。

【商工観光部】商工振興課

お店ぐるりんタクシーは、商店街活性化のための全国初の無料巡回タクシーであり、令和元年6月の運行開始以来、約14万人の方にご利用いただき、お年寄りやお子様連れ、障がいをお持ちの方など様々な方に、お店での買物を楽しんでいただける機会を提供させていただいております。

同時にまちなかの回遊性向上にもつながっていると認識しておりますが、このたびタクシー業界が深刻なドライバー不足に見舞われている状況において、現在の運行時間における利用者の最も少ない運行時間帯を1時間短縮することといたしました。

2) アリーナシャトルについて、費用対効果を精査し、路線バスから、イベント時のシャトルバスへの転換を図ること。

【市民部】地域交通課

アリーナシャトルは、高崎アリーナや城南野球場への交通アクセスを確保するほか、新たなイベント等を誘致するうえで大きな強みになっております。加えて、イベントが開催されていない場合でも一定数の利用者がおり、地域の足として定着していること、何より地元からの強いご要望もあり運行しているところであります。

3)     おとしよりぐるりんタクシーについて、利用状況の分析を行い、費用対効果の検証を行うこと。

【福祉部】長寿社会課

おとしよりぐるりんタクシー事業においては、運行状況をリアルタイムで利用者にお知らせするため、位置情報システムを導入して常に乗降者数の把握を行っており、併せて利用者の声の把握や、市民から寄せられた意見を蓄積しています。そして、今までもこれらをルートの新設や見直しの際の参考としております。

4)     高齢者の交通手段の確保のために、市内高齢者施設が所有している送迎バスを活用させていただくなど、デマンド化を図ること。

【福祉部】長寿社会課

高齢者等の交通手段の確保につきましては、本市は、利用料無料・ルート上なら乗り降り自由・事前登録や予約不要といった高齢の方にも分かり易い方法を採用しているおとしよりぐるりんタクシーの手法で今後も進めていく方針です。

市内の高齢者施設が所有している送迎バスの活用につきましては、小規模な事業者では介護スタッフが送迎車両の運転を担っているのが実態であり、介護業界全体の人材不足に更なる負担を強いることが明白であるため、本市が主体的に推進する予定はありません。

また、デマンド型タクシーにつきましては、ドア・ツー・ドアで利用できるという利点がある一方で、他市町村の事例を見ますと、費用が過大にかさむこと、また委託事業者が、車両や運転手の準備などに過大な負担が必要となるなど、円滑な運行ができない状況も見受けられることから、本市においては、現段階ではデマンド型タクシーの導入は考えておりません。

5)     高齢者・障がい者の移動手段を確保するために、地域によってばらばらな福祉タクシー制度を統一し、対象を全市に拡大すること。

【福祉部】障害福祉課、長寿社会課、介護保険課

高齢者等の交通弱者に対する移動手段の確保につきましては、本市はおとしよりぐるりんタクシーの手法で今後も進めていく方針です。

地域によって相違のある福祉タクシー制度につきましては、合併以前からそれぞれの地域で行ってきたことから一定の利用者がおり、そうした利用者の利便性を損ねないようにするとの観点から継続しておりますが、仮にこれを全市に拡大した場合、財政面で見通しの立たない状況が避けられなくなることなどもあり、現状を維持することが妥当と考えています。

6)     豊岡新駅については、将来にわたり財政負担が重くならないよう、入念な調査に基づき、周辺整備への財政投入を慎重に判断すること。

【都市整備部】都市計画課

豊岡新駅(仮称)につきましては、令和5年3月27日に新駅設置に関する基本協定をJR東日本と締結し、新駅設置が正式に決定いたしました。

駅前広場をはじめ、周辺整備につきましては財政状況を勘案しつつ、必要な設備は積極的に整備してまいります。

7)     乗降客が多く、南北自由通路が通学路にもなっている倉賀野駅は、整備の優先順位が高いため、段差の解消やエレベーターの設置など、早急にバリアフリー化すること。

【都市整備部】都市計画課

倉賀野駅は駅舎自体が古いため、駅舎の構造や耐久性など解決しなければならない課題が多くあります。効果的なバリアフリー化につきまして、JR東日本と慎重に研究してまいります。

8)     操車場跡地の都市計画について、決定した計画に基づいて、倉賀野新駅の設置も含めて、積極的に推進すること。

【都市整備部】都市計画課

高崎操車場跡地への新駅設置につきましては、JR東日本をはじめとした関係機関と引き続き研究してまいります。

 

 

8.災害・防災対策の強化

1) 頻発する内水氾濫に備えて、詳細な内水ハザードマップを作成し、全戸配布すること。

【下水道局】総務課

下水道雨水全体計画区域内において、浸水シミュレーションによる内水浸水想定区域図を作成し、令和7年度末の公表を目指して進めてまいります。

2) 指定避難所に、屋内のペット同伴避難場所を設置すること。

【総務部】防災安全課

避難所では様々な方が共同生活を送ることとなるため、盲導犬や介助犬などを除き、避難スペースへのペットの入室はお断りしております。しかしながら、避難者がペットと安全に避難できるよう各避難所にペット専用スペースを設け、受入れ体制を整備しています。

また、プライバシーの確保や感染症対策など新たな避難ニーズに対応した車中避難場所での避難につきまして、ペットを連れた避難先の一つとして活用いただくよう周知を図っているところです。

なお、指定避難所における同伴避難場所の設置につきましては、臭いや糞尿の対策、スペースの確保など、他市町村の事例も参考に研究してまいります。

3) 指定車中避難所についてGメッセ群馬や群馬の森の駐車場など、群馬県との連携も図りながら、さらに拡充すること。

【総務部】防災安全課

市民が安全に避難できるよう、今後も車中避難場所の拡充に向けて検討してまいります。

4) 情報伝達ツールの1つとして、70歳以上の高齢者のみの世帯、および障がい者のみの世帯に、ラジオ高崎と連携した防災ラジオを無償貸与すること。

【総務部】防災安全課

本市では、災害時電話・ファックスサービスをはじめ、防災スピーカーや安心ほっとメール、SNSの活用、更に職員によるスピーカー付き公用車での広報など様々なツールによる情報伝達の多重化に努めています。

今後も防災ラジオ等の有用性も含め、確実で迅速な情報伝達手段につきまして、引き続き研究してまいります。

 

9.都市計画(まちづくり)の推進

1)     高崎駅東口栄町地区再開発について、駐車場の確保が難しいことから、再開発ビルへの中央公民館の移転計画を見直し、民間企業の誘致を積極的に進めること。

【都市整備部】市街地整備課

中央公民館につきましては、老朽化が著しく、早期の建替えが必要な施設であり、計画中の栄町再開発ビルへの移転を進めてまいります。駐車場につきましては、利用者に不便をきたさないよう整備を進めてまいります。

民間企業の誘致につきましては、努力してまいります。

2)     高崎駅東口栄町地区再開発について、再開発ビルに、国の省庁関連施設または独立行政法人国立大学機構の研究施設の誘致に取り組むこと。

【都市整備部】市街地整備課

現実的な誘致活動に努めてまいります。

3)     中心市街地のマンション開発について、管理計画に対する指導監督を徹底すること。

【建設部】建築住宅課

中心市街地のマンション開発について、管理計画に対する指導監督は適切に対処してまいります。

4)     堤ヶ岡飛行場跡地の開発について、優良農地であることを鑑みて、シリコンバレーおよび高級住宅地開発計画を白紙に戻し、農地として有効活用すること。

【都市整備部】都市計画課

堤ヶ岡飛行場跡地の農地は、優良農地として区分されてはおりますが、優良な営農条件を備えた良好な農地というわけではありません。

現在の計画を確実に進めてまいります。

5)     烏川高松地区かわまちづくり計画では、市内業者を積極的に活用すること。

【都市整備部】公園緑地課

烏川高松地区かわまちづくり計画では、民間の自由な発想・意見を幅広く聴取するため基本構想策定やレストハウスの設計につきまして、市内外問わず、公募型プロポーザルを採用しました。レストハウスの建設等整備につきましては、市内業者を基本に発注等の手続きを進めてまいります。

6)     非線引き地域である吉井地域に課せられている都市計画税を、廃止すること。

【財務部】資産税課

課税のあり方につきましては、今後、地域の実情やご意見など様々な角度から研究してまいります。

7)     上下水道料金を全市で統一すること。

【水道局】経営企画課、料金課、【下水道局】総務課

水道料金及び下水道使用料につきましては、合併時の調整方針に基づき、事業執行に支障がないことから、令和10年3月31日までは現行の料金体系を延長することで議決をいただいております。

料金の統一につきましては、長期的な視点で慎重に検討してまいります。

8)     石原東土地区画整理事業について、早期換地処分のための測量費を確保すること。

【都市整備部】区画整理課

石原東土地区画整理事業につきましては、移転補償や道路工事が完成しており、事業完了までに残す事務は換地処分、登記及び清算金事務となっておりますので、計画的な事業完了に努めてまいります。

9)     都市公園のトイレについて、全洋式化を図り、多目的トイレも設置すること。

【都市整備部】公園緑地課

令和5年度から実施している、まちなか小さな公園美化大作戦5か年計画の中で、トイレの洋式化改修に順次取り組んでおります。

また、多目的トイレの設置につきましても、公園の規模及び利用状況や既存の多目的トイレの状況等を見ながら研究してまいります。

 

10.産業の振興

1)      まちなか商店リニューアル助成事業について、成果を徹底的に検証し、成果が出ていない商店等には、補助金返還を求めるなど、厳しい措置を講じること。

【商工観光部】商工振興課

まちなか商店リニューアル助成事業は、各個店のやる気や集客力の向上、売上げ増加という効果に結びつくとともに、請負業者の仕事にもつながる事業であると考えております。毎年、利用者からは大変好評で、「集客力の向上や売上げの増加に繋がった」、「忙しくなり後継者ができた」等の利用者の声をいただいておりますが、今後も、制度を活用する多くの店主や請負業者の方の声を聞きながら、本制度がより多くの方に適切に活用いただけるよう運用してまいりたいと考えております。

2)      中央銀座通りアーケード街において「昭和レトロの商店街」を、早急に実現すること。

【商工観光部】商工振興課

平成29年に再建した高崎レトロアベニューにおいては、引き続き、新たな出店者等に対してまちなか商店リニューアル助成事業や各種融資制度等により支援し、地元区長や飲食店出店者等で組織した「まちづくり協議会」との連携によりレトロモダンな雰囲気を作ってまいります。

3)      ふるさと祭り東京への出展の成果を、徹底的に検証し、新たな展開を図ること。

【商工観光部】観光課

高崎の食発信事業の一環として、平成25年度から「ふるさと祭り東京」への出展を継続してきた結果、絶メシや高崎パスタなどの知名度が向上し、メディアに頻繁に取り上げられるなど、県外からの来訪者が増加しています。

4)      「絶メシリスト」について、事業の成果を徹底検証し、慎重な財政措置をすること。

【総務部】広報課

「絶メシリスト」は、平成29年度のスタート以降、現在においても各種メディアからの取材が続くなど、本市の知名度の向上に大きく寄与しているものと認識しております。

5)      高崎シティプロモーションについて、企業誘致および移住に特化した内容にすること。

【商工観光部】産業政策課

市のシティプロモーションは、幅広い観点から事業を進めていくべきものと考えております。

6)      高崎地方総合卸売市場について、ハサップに対応した徹底した衛生管理環境を整備するため、積極的な財政支援をすること。

【商工観光部】商工振興課

市としては、引き続き衛生管理遵守を徹底し、細心の注意を払って管理するとともに、円滑な流通の確保に必要な現施設の改修や増築・更新に努めるなど、市場の安定的な運営を進めてまいります。

 

11.環境政策の推進

1) 空き家緊急総合対策事業の空き家解体助成制度に、所得制限を設けること。

【建設部】建築住宅課

空き家になって長期間が経過し、周囲への悪影響の恐れのある空き家につきまして、幅広い方に速やかに解体を実施していただけるよう、所得制限を設けずに解体費の助成を継続してまいります。

2) 廃プラスチックの分別回収を実施すること。

【環境部】一般廃棄物対策課

一括回収したプラスチック使用製品廃棄物を再商品化できる事業者は全国的にも少なく、本市の近県には見当たらない状況もあり、今後も国や県、他市区町村の動向を注視し、循環型社会構築に向け研究を進めてまいります。

3) ごみ減量化を促進するために、雑紙(ざつがみ)や段ボール、新聞紙等の古紙類の収集回数を、新町地域同様、全市域で、普通ごみ回収と同日の週2回に増やすこと。

【環境部】一般廃棄物対策課

市としては、ごみの減量化、資源化のため有価物集団回収事業も推進していきたいと考えてはいますが、今後もごみ減量化と市民への負担等のバランスを考慮しながら、最適な収集・回収方法を研究してまいります。

4) 用水路などの落差を活用したマイクロ小水力発電に、積極的に取り組み、再生可能エネルギーの創出を図ること。

【環境部】環境政策課

採算に合う適地が見つかっていないことや後々の課題もあることから、引き続き、適地に関する情報の収集などに努めてまいります。

5) すべての小中学校の屋上に、太陽光パネルを設置し、生み出した電力については、たかさき新電力株式会社と連携しながら、有効に活用すること。

【教育部】教育総務課

小中学校の太陽光パネル設置につきましては、これまで、校舎及び体育館の改築・増築に併せて進めてまいりました。今後も、改築等の際は設置を推進するとともに、既存校舎への設置につきましては、建物の築年数や屋上防水等の時期などを踏まえ研究してまいります。

 

12.市役所等における組織機構改革

1) 女性部長をはじめ、女性管理職を、さらに増やすこと。

【総務部】職員課

女性職員の管理職登用につきましては、職域の拡大や能力開発、能力・実績に基づく適材適所の人事配置を進めていく中で、今後も積極的に取り組んでまいります。

2) 高崎市男女共同参画推進条例に基づいて、本市が設置する審議会・委員会等、政策決定の場への女性の参画率を、50%(男女のバランスを均等)にすること。

【市民部】人権男女共同参画課

令和5年策定の第5次男女共同参画計画では、審議会等附属機関の女性登用割合の目標値を第4次計画時の30%から40%に引き上げたところです。

引き続き、積極的な取組を進めてまいります。

3) 女性委員0の審議会・委員会を、なくすこと。

【市民部】人権男女共同参画課

市政運営のために必要な審査、審議、調査を行う審議会等において、女性の参画は重要と認識しております。

引き続き、審議会等を設置する関係部署に対して、男女共同参画推進への理解と積極的な取組を促してまいります。

4) 育休のブランクが昇進に影響しないような制度設計を図ること。

【総務部】職員課

育休を取得したことによって昇任・昇格が遅れることがないような制度に、令和6年4月1日以後の昇任・昇格判定から改めることとしています。

5) 公立藤岡総合病院等を運営する多野藤岡医療事務市町村組合(吉井地域分のみ加入)から、早急に脱退すること。

【保健医療部】保健医療総務課

多野藤岡医療事務市町村組合からの脱退に関しては、本市市民の利用状況や企業債残高等の負担金の納付、他の構成市町村との調整、多野藤岡広域市町村圏振興整備組合における消防事務との関係など多くの課題が存在します。

現状においては、加入を継続し、市民が安心・安全な医療が受けられる環境を維持してまいります。

6) 吉井地域の常備消防について、早急に、多野藤岡広域市町村圏振興整備組合から脱退し、市民利益の公平性を図ること。

【総務部】企画調整課、【消防局】総務課

吉井地域の消防・救急業務につきましては、本市が多野藤岡広域市町村圏振興整備組合に加入し実施しておりますが、業務活動は支障なく行っており、大規模災害時においては、応援協定に基づき、高崎市等広域消防局が協力する体制を整えています。

吉井地域の住民や消防団からも現状の体制について特段の意見は聞いておらず、現時点では、現状の体制を継続してまいります。

7) 男性職員の育児休業取得を、さらに積極的に推進すること。

【総務部】職員課

男性職員の育休取得率につきましては、令和7年度以降100%にするという目標を掲げ、目標達成に向けた取組を進めているところです。

目標達成のための具体的取組としては、職場の上司による育休取得の働きかけの徹底のほか、昇任・昇格基準の見直し、管理職を対象とした育休取得促進研修などを実施しており、今後も引き続き努力してまいります。

8) 新町支所の建て替え計画を、早急に策定すること。

【総務部】企画調整課、【新町支所】地域振興課

新町支所の建て替えにつきましては懸案事項と認識しておりますが、現在のところ具体的な計画はありません。

今後の支所機能の在り方などと併せて、引き続き研究してまいります。